鞍馬寺、桜、ナルシマさん。
昨日は満月だった。
満月と、ダーチャ東南にある斜面の木々
ネイティブ・アメリカンは5月の満月のことを「フラワームーン」と呼んでいると
知り、素敵だなぁと思う。5月の満月はウエサク満月とも呼ばれる。京都の鞍馬寺
では毎年5月にウエサク祭(五月満月祭)が行われるそうで、このお祭に参加した
事はないけれど、訪れた時の鞍馬寺はキラキラした微粒子が降り注いでいるようで
音はしないのにシャンシャンシャン... という鈴の音が鳴り響いているような、とて
も金星的だったのを覚えている。
何で金星?って思った方は鞍馬寺さんサイトをどうぞ ↓
この辺りのシンボルツリー的な、樹齢(推定)80歳の桜が咲いた。
かつては立派な回廊式庭園があったという最初に植えられたのがこの桜。
染井吉野じゃないし、何だろう。種類はわからないけれど優しく穏やかな桜色。
ダーチャとして暮らしているこの場所は、戦時中に東京から疎開してきた
ナルシマさんという人のお宅だった。この人が銀座で洋装店を営んでいて
ここで銀座洋装店という店を開いた事からダーチャ前の坂は「銀座坂」と
呼ばれるようになった。銀座坂は通学路になっていて、この辺りでは
ご高齢の人から若い人まで、みんな親しみを込めてこの坂をそう呼ぶ。
... 店を開けていると、狸が来てくれる日もあるんですけど...。
ダーチャ小屋の桜もつぼみがふくらんできた。
銀座洋装店のナルシマさんが住んでいた木のおうちは、わざわざ農家風に
造った当時としてはモダンな建築だった。ちなみに店として開放している
のはこの建物と同じ敷地内にある小屋だ。ナルシマさんか。犬島さんとか
神子島さんとか「島」がつく名字って格好いいよな。My Island。ちなみに
神子島さんは「カゴシマ」さんと読む。合気道を習っていた時の物腰優しく
穏やかな素敵な先輩だった。
家系図を調べるのが趣味な知人が「家系図をたどっていくとご先祖さん同士
がつながっていることがよくある」という話をしていた。仲の良い人同士の
家系図をたどってみたらご先祖さん同士も親友だった、とか。歴史浪漫だし、
そういう遊び方もあるのかと風流を感じた。知人は「もう少しで安倍晴明に
つながりそうなの」と言っていた。つながったんだろうか。今度あったら
聞いてみよう。
で、「もしかすると」とかつて調べた父方の家系図を見てみたけれど、
ナルシマという名字は見当たらなかった。では、母方は。自分の父、
父の父、そのまた... と遡っては住んでいた場所の戸籍謄本を送ってもらう
作業が面倒臭くなり、調べていない。でもひそかに、「ナルシマさんの
3番目のお嬢さんが嫁いだ先のエンドウさんのハトコにうちの家系図の
エンドウさんがいて...」とか、つながっているかもしれないストーリーを
空想していたら、ある時ひょんなことから「つながっていた!」という
展開が来るなこれは、と思っている。