健胃を願ってミント・ブラザーズ
夏至が過ぎ、(北海道は8月だけど)七夕が過ぎ、存分に日光を浴びたおかげで
茂って、繁って。庭のハーブがすごいことになっている。ので最近は、時間を
見つけては旺盛な彼らを刈り取り水洗い、ドライにしたり、ウォッカやビネガー
(酢)に浸ける作業に取り組んでいる。
ブロンズ・フェンネル(銅葉茴香)。ビネガーに浸けるため、収穫。100円SHOP
で見つけた猫の蚊取り線香ホルダーはまだ出番がないけれど、そこにあるだけで
フォトジェニックなゆるキャラ存在感。にゃごむ。
ワームウッド(ニガヨモギ)。こちらはウォッカに浸け込む予定で収穫。ヨモギが
さらに強くなったようなパワフルな香り。シルバーリーフが美しい。
これはハーブのレディース・マントルの園芸種、アルケミラ・モリス。園芸用
なので薬効はないそうだけど、葉の形、小さな黄色い花の姿がとても愛らしい。
こちらは園芸種、青いデルフィニウム。もう終わりがけの花姿も美しく、ブリキの
じょうろでさいごまで観賞させていただくことにした。
こちらも園芸種、ニゲラ。ちょっぴり時計草のような花。花芯の形も素敵。
そして。この庭で、最も威勢の良いアニキ達(*もちろんアネキもいるけれど、
昨今すっかり少なくなった、男気ある人々へのオマージュに、あえての
アニキ呼ばわりで)。それがミント・ブラザーズ。
向かって左から、アップルミント・ペパーミント・スペアミント。
ミント
シソ科ハッカ属
学名:Mentha.L
英名:Mint
和名:薄荷(ハッカ)
環境が気に入ると、土中、地下茎(ランナー)を伸ばしてどんどん繁殖する
ミント。厳冬の北海道でも容易に越冬し、毎年、旺盛な生命力で増え続ける。
油断するとランナーが森まで行ってしまう=走っちゃう、ので、庭の中では
おおらかだけど森にだけは走って行かないよう気をつけている。育てた経験の
ある人は皆さん顔をくしゃくしゃにして「あー、ミントかー!」とおっしゃる。
そのたび「あ、この人も増やしちゃったんだ」と微笑ましい気持ちになる。
さすがはメントール(Menthol)含有量が高いだけあって、香りの清涼感と
爽やかさは天下一品だ。しかも健胃効果がある。私はもともと胃腸が弱く、
寄る年波(としなみ)には勝てないというわけで、今年は素直にミント酒の
お世話になろうとウォッカに浸けることにした。いつぞや「庭には、その家の
人にとって必要な植物が多く育つようにできている」と聞いた言葉が、まぁ
ミント軍団(もはや、ブラザーズでは済まない域に達したもよう)はかなりの
確率で繁殖する庭が多いとは思うんだが、案外、的を得ていると感心したことが
ある。きっとブラザーズの旺盛な生命力は、胃腸の弱い私への彼らなりのエール
なのだ。もともとウォッカの味がきらいじゃないのと虫除けとしても使いたいので
甘味(砂糖)はいれない。形から入るタイプとしては「やはりウォッカといえば
ジャケット(パッケージデザイン)の素敵な‘クバンスカヤ’だろう」という事で、
御覧ください、白馬にまたがる黒いマントのコサック兵、背景の鮮やかな赤。
日付と内容がわかるように表記して冷暗所へ入れた数日後。ちょっと色づいている。
シソ科ハッカ属
学名:Mentha spicata
英名:Spearmint
和名:ミドリハッカ、オランダハッカ
ミントを入れたカクテル‘モヒート’で使われるミント。殺菌、健胃作用。
ペパーミント
シソ科ハッカ属
学名:Mentha piperita
英名:Pepparmint
和名:西洋ハッカ、胡椒ハッカ
健胃、発汗作用。
こちらは料理用にとビネガー浸け。メインはアップルミント、少しペパーミント。
アップルミント
シソ科ハッカ属
学名:mentha suaveolens
英名:apple mint、woolly mint、round-leafed mint
和名:丸葉薄荷(マルバハッカ)
葉がぷっくり厚くフルーティな香りのするミント。整腸、殺菌作用。